かなり無理もしたけど、なんとか3日間の撮影が今朝終わりました。スタジオを出た時の朝日が眩しかったのなんの。予定通り進むことが無いに等しい撮影だったけど、映画作りってそんなものなのかしらん。
どうやって撮影模様をアップしようかと思って考えた結果、「人」を軸に紹介していくことにしました。今日は、撮影/照明/大道具/美術関係が主役!!
【実際と虚構のはざま】
木曜スタジオに着いた時には、江戸時代の町家のセットが急ピッチでまだ準備中だった。
障子らしきものが付くと、こんな感じになる。(逆のアングルからの一枚。左奥には床の間がある和室。)
でも、このブレた写真でもわかるように壁が一面真っ赤。
初めて見たときはあまりの原色使い具合にかなり驚いたんだけど、カメラのレンズを通すと色が変わるからこれくらい強弱をはっきりとつけた色の方がいいらしい。
あと、庭のテーマカラーが青、というのもあってその調和を考えるとこれくらいの赤がちょうどいいみたい。
レンズを通した後の色合いを知らないから何とも言えないけど、嘘っぽいくらいが本物らしく見えるというのは知らなかった。
【Sí Señor!!】
この撮影で休む時間が一番少なかったのが、大道具・撮影・照明の人たちだと思う。
監督の指示に従ってシーンごとに、照明の角度やカメラの位置、セットの配置とかを変えなきゃいけなかったから。
これはその風景の一部。
カメラを覗いているのが監督。
立って考え込んでいるのが撮影責任者。
右で座って位置の確認をしているのも撮影スタッフ。
15分の短編と言っても、監督の頭には色んな角度からの映像が思い浮かべられていたらしく、それを1台のカメラで撮りきれたのも彼らのおかげ。
俳優さんは同じ演技を何度も繰り返すことが要求されるけど、撮る方はシーンごとにその時「撮りたい絵」をイメージしてセットを準備し直さないといけない。
だから俳優さんたちは待つだけでもけっこう疲れたのでは。
(あと10分でえきる!と言われても、それはスペイン人が言う10分。実際には30分以上かかってたし。苦笑)
ハリウッドの俳優が自分のキャラバンを準備して撮影に臨む、というのも今回のことを経験してその理由がよくわかった。
じゃなきゃ暇を持て余して仕方ないもん。
【働きっぷりに惚れました】
撮影を通して感心したのが、美術責任者の女の子。
小道具だけじゃなく、大道具、衣装、とか何か問題があるとすぐその子が呼ばれてたから休む時間なんて無かったんじゃないかな。
あれだけ動き回れば、多少イライラするのが普通だと思うけど、私から見てかなり無理な頼みごとをされても、嫌な顔せずに対応してたのが偉いと思う。
一筋縄じゃいかなそうな人(=こだわりが多い人)ばっかりの中で美術チームを任されてただけある!
【一服のチャンスは逃さない。】
番外編。
撮影中のセットでは原則禁煙だから機会を伺ってはタバコを吸うスタッフ。
わざわざ正座しながらタバコを巻く姿がお茶目♪